Global Communications Strategy
Global Communications
Strategy
グローバルコミュニケーション戦略支援
グローバルスタンダードのコミュニケーションスキルと戦略的なアプローチは、日本を拠点とする外資企業や、今後世界で躍進していく日本企業には不可欠な要素になっていきます。
国際化社会とグローバルなビジネス環境において、社会規範への深い理解に基づいたグローバルスタンダードが求められています。
異なる言語や異なる文化への深い理解を持ち合わせた、多様な業界のプロフェッショナルである日本人・外国人エキスパートにより、CICは企業のグローバルビジネスコミュニケーション戦略について、ニーズに応じた支援を実施します。
日本と欧米のコミュニケーションの違い
それでは、日本と欧米のコミュニケーションの違いとはなんでしょうか?
日本のコミュニケーションの特徴
世界的にみても、日本はハイコンテクスト文化のトップに位置付けられます。
極端に言えば、典型的な日本式のコミュニケーションの特徴として以下のような例があげられるでしょう。
- 帰納法的な伝え方:結論は最後に、丁寧な説明や根拠を前に持ってくる傾向がある。
- 謙譲と婉曲:謙譲は美徳とされ、遠回しで婉曲的な表現も多用される。
- 協調の重要性:「和をもって尊し」とし、周衝突や対立を避けるため、意見の違いを述べるのに抵抗感を持つ傾向がある。
- 空気や行間を読む力:聞き手に空気や行間を読み、言外の意味を理解する能力を求める傾向がある。
参考:帰納法とは?
このようなコミュニケーションのあり方を、この概念は、アメリカ合衆国の文化人類学者エドワード・T・ホールの言葉を借りると「ハイコンテクスト型」コミュニケーションとも言えます。
下の図にあるように、日本以外では、中国や韓国などのアジアの国や、アラブ諸国も一般にハイコンテクスト傾向が強い国としてあげられます。
欧米のコミュニケーションの特徴
日本がハイコンテクストであれば、欧米は真逆のローコンテクスト代表です。
それでは、欧米的なコミュニケーションの4つの特徴・メリット・デメリットも考えてみましょう。
イギリス・フランス・スイス・アメリカで、国際機関や欧米の組織で働いてきた経験から、欧米のコミュニケーションの主な特徴には以下のような例が挙げられると考えています。
- 結論ファースト:結論を先に話し、理由や詳細は後にまわす傾向がある。
- 直接的な表現:ロジカルでダイレクトな表現が基本。
- 議論の重要性:意見の違いを明確にし、徹底的に議論するのが基本。
- 行間は読まない:ロジカルに、聞き手が発した言葉・文脈で理解を求める。
日本と欧米的のコミュニケーションの違いの背景
日本的・欧米的なコミュニケーションの違いの背景には、当然「文化」の違いがあります。
さらに具体的に言うと、「言語の特徴」x 「国の歴史」にこれらは起因します。
ハイコンテクストとは?
暗黙の了解(前提となる、知識やカルチャー)が多く、行間を読むようなコミュニケーション方法
日本は世界で最もハイコンテクストな文化に位置付けられていますが、そこには、単一民族の島国社会で、太古から数千年も共有されてきたユニークな歴史的背景があります。
その長い歴史の中で、人々の間に共通の文化的コンテクストが蓄積されていきました。その中で、状況により意味が変わる単語、同音意義語が多いなどの言語の特徴も形成されたと考えられています。
つまり、数千年の歴史の中で、 日本人は、「あ・うん」の呼吸や、言葉にしなくても相手のメッセージを読み取る能力を身につけたのです。
ローコンテクストとは?
前提となる、知識やカルチャーの理解がなくても、分かるよう、シンプルで明快なコミュニケーション方法
反対に、ローコンテクスト文化のアメリカの例をあげれば、 わずか400年の歴史で、文化や言語の異なる世界中からの移民で成り立っています。
つまるところ、人種のるつぼとも言えるアメリカには日本人のような共通の文化的コンテクストがほぼないのです。
よって、コミュニケーションにおいて、単純明快に、簡潔に明確に相手にメッセージを伝える必要があったのです。
細分化・具体化された言語の特徴を見ても明らかです。
例えば、同じ「見る」にしてもsee、view、look、regard、watchと使い分けたり、仕事でよく使う「確認する」にしても、confirm、verify、identify、track、checkと、シーンによって使い分けています。
グローバルコミュニケーションの重要性
大切なことは、自分の文化に対する客観的な理解を深めた上で、ダイバーシティを理解し、受け入れていく姿勢でしょうか。
日本人の意識構造は、欧米人のそれと大きく異なります。コミュニケーションについても優越はつけられず、 正解はありません。
一方で、産業の垣根を超えて、デジタル化・国際化が急速に進んでいる現在、グローバルスタンダードなコミュニケーションスキルや戦略を身につけることで得られる信頼や海外ビジネスパートナーの獲得、事業拡大のチャンスは膨大です。
グローバルコミュニケーション戦略支援の事例紹介
以下が近年対応したグローバルコミュニケーション戦略関連の企業ニーズの例です。
(守秘義務の観点より、内容を一般化してあります。)
- 環境・エネルギー関連企業(米国企業): 日本の大手総合商社と初めての商談を控えている。初めての日本企業と交渉に当たって、最低限のビジネスマナーや、日本人との適切な対話・コミュニケーション戦略などについて、アドバイスが欲しい。
- 大手外資系コンサルティング会社(日本法人): 数カ国の国籍メンバーから構成されるグローバルプロジェクトで、時差やコミュニケーションスタイルの違いで、プロジェクトが効率的に進んでいない。文化的なコミュニケーションの特色を把握して、より効率的に意思疎通を円滑化したい。
- 途上国政府首脳:日本の災害について、首相に対しお悔やみと激励のメッセージを届けたいが、日本の文化を考慮して、どのように接するべきか悩ましい。どのような公式レターがふさわしいか、内容や言い回しについて相談に乗って欲しい。
また、日本より13時間遅れの時差を活用して、至急案件にも対応可能なケース多くがあります。納期やサービス詳細については、お気軽にお問い合わせください。